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多頭飼い

 一頭可愛いワンがいると次が欲しくなる・・・こんなに可愛いのだからと何頭でも欲しくなる。

 私の場合は「シュ太にもしものことがあったら、私はその悲しみに耐えられるだろうか?」という気持ちからもう一頭飼うことを決心しました、また、健康のために毎朝散歩しようと思っていたのに主人だけがシュ太を連れていると私は非常に手持ち無沙汰だったというのも理由の一つです。一頭でのお留守番は可哀想なので、という理由の方もいらっしゃると思いますし、単純に「もっと欲しい!」だけの方もいらっしゃるかと思います。
 憧れの多頭飼いについて、少し述べさせていただきます。

食費や予防注射など経費は2倍かかる

 当たり前のことですがうっかりと気が付かない方もいらっしゃいます。かかるのは食費だけでは無いということを考えてください。
 片方が成犬、片方が幼犬の場合はフードの種類も違いますし、回数も違って来ます。おやつや玩具も必ず二つずつ必要です。獣医さんにかかる経費も、予防注射が一頭7,000円ならニ頭では14,000円ということになります。

次の子を迎える時期

 雄犬の場合、一番生意気盛りになるのが一才半〜ニ才半くらいの間です。反抗期です。しかし、この時期は最も順位付けをしたがる時なので子分を作りたがり、従って子分となりそうな子犬の面倒も良く見ます。私としてはこの時期が一番良いのではないかと思っています。
 片方があまりにも年を取っている場合は少し考えてあげてください。
 老犬は子犬にまとわりつかれるのを嫌がりますし、それがあまりにもストレスになって病気になってしまう子もいます。
 

犬種選び

 一番無難なのは同じ犬種です。性格や習性も似通っていて散歩の時も歩幅が一緒なので楽です。が、他の犬種も飼ってみたいと思う方も多いでしょう。違う犬種を飼う場合は、先にいる犬の性格を考えてあげてください。ラブラドールの場合はほとんどの犬種と仲良くなれると思いますが、散歩の時に特定の犬種を嫌っているようでしたらその犬種は避けてください。犬も結構先入観がありますので「大嫌いなアイツに似ているこの犬は何だ?!」と警戒してしまう可能性があります。
 活発な犬は活発な犬同士で仲良く遊びますが、孤独が好きな犬やおっとりした犬のところに活発な子犬が来ると先にいる犬が可哀想です。 バセットの場合は自分だけを可愛がって欲しいという要求がかなり強いので、ニ頭くらいなら良いのですがそれ以上の多頭飼いはお勧め出来ません。10頭くらい飼っている人のところでバセットだけが周りとうまくいかなくて里子に出されたという話が以前ありました。愛情を一人占めしたくて周りと戦ったのではないかと推測しています。
 散歩の場合も、ラブラドールとバセットでは歩くスピードも散歩に対する楽しみ方も違います。
 ラブラドールに合わせようとするとバセットを無理矢理引きずることになり、バセットに合わせようとすればラブラドールはしょっちゅう立ち止まってバセットが来るのを待たなければなりません。 犬の最大の楽しみは散歩なので、この犬とこの犬を一緒に連れて歩くとどうなるか、というのを頭に置いてニ頭目の犬種を選んでください。

大きさについて

 先住犬が小型犬の場合、大きい犬が後から来ると可哀想なことになります。子犬というものはカミカミ攻撃が激しいものですが、先住犬がいる場合はカミカミ攻撃相手は人間ではなく先住犬に向きます。同じくらいの大きさの犬種または先住犬よりも小さい犬種の場合は放っておけば良いのですが、先住犬よりもずっと大きい犬種の子犬が来た場合は先住犬が怖がって可哀想です。子犬は甘噛みの加減が分かりませんので流血沙汰になる可能性もあります。

性別

 雄同士だと喧嘩するから・・と異性を飼う人がいますが、繁殖目的で同犬種を飼うので無ければ、これは止めて欲しいです。かなり大きさが違っていてもMIXが出来ます。 または、MIXが出来ると困るからとか、ヒート中に雄がうるさいから、という理由で去勢避妊しなくてはならないことになります。繁殖目的で無く去勢避妊していない雄雌が同じ家にいた場合、雄は雌のヒートの臭いで狂ったように鳴き続けたり、雌のところに行こうとして暴れてドアを破ったりということがあるそうです。


気を付けなければいけないこと

 多頭飼いで一番気を付けなければならないのは先住犬との関係です。
 多頭飼いがどんなに楽しいかを言う人は多いですが、その大変さを語る人は少ないです。1+1=2ではないです。楽しさは何倍にもなりますし、犬というものを知るには複数の犬の関係を見るのが一番です。が、大変さも何倍にもなります。 流血沙汰になるような喧嘩が日常茶飯事になっている多頭飼いの家も少なくありません。
 多頭飼いで失敗するケースのほとんどは先住犬の焼きもちです。順位付けのこともありますが、私は、飼い主の愛情が新しい犬に移ってしまうのではないかという犬の不安が一番大きいように思います。
 子犬は可愛い! 文句無しに可愛いです。 が、何があっても先住犬を優先してあげてください。撫でて可愛がるのも、食事の時も、常に先住犬を先にしてあげてください。2回食だった先住犬も子犬に合わせて3回食に戻してください。
 もしももめ事が起こった時も、まず、後から来た犬を叱ってください。
 犬の順位付けは犬に任せるべきだと言う人がいますが、私はそうは思いません。
 リーダーは飼い主です。
 リーダーの下にいる犬達の順位はリーダーが認定してあげるべきではないかと思います。
 最初に可愛い犬がいて、それから"次の子"が来ます。
 どちらが可愛いという問題ではなく、最初の子を最後まで可愛がり続けることが出来ないのであれば"次の子"は迎えるべきではないと思っています。
 某有名訓練士さんとお話した時「一人に一頭だよ」とおっしゃいました。
 私も同感です。
 家族としての犬という観点で見れば、犬への愛情の分散は難しい。
 我が家は5人家族ですが子供達は当てになりません。朝晩必ずきちんと必ず散歩出来るのは私と主人だけです。ですから我が家ではニ頭以上の犬は飼えません。大型犬の場合は特に散歩の問題があります。体重30キロ以上の犬を複数連れて歩くのは素人には危険です。 常に一人につき一頭散歩に連れて歩けるような環境で多頭飼いをして欲しいと願っています。
 

犬の性格の変化

 犬はニ頭でも"群れ"になってしまいます。
 上の犬は下の犬を守ろうとして他の犬に対して攻撃的になる場合が多いです。そして、下の犬は上の犬の権力を宛にして強気に出ることが多いです。
 我が家の場合もシュ太だけでいればほとんどの犬と仲良くなれますが、ルイが側にいると警戒体制に入ります。ルイの場合も一頭だけでいると黙って通り過ぎるような場合でもシュ太が側にいれば勇ましく他の犬にかかっていこうとします。我が家の場合だけでなく、犬種に関わらず、こういう傾向はよくあるように思います。特に夫婦と子ども三頭でいるような"群れ"に近付くのは危険です。雄犬が非常に攻撃的になりやすいです。

 


  (C)Makiko Yamaguchi
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